悲しい褒め言葉
最近いとこのおばちゃんに、
「のんびりだと思っていたのに凄い!」
と褒められた。
嬉しくなかった。
わたしはのんびりな自分が嫌だった。
のんびりと思われたくなくて、多分、あらゆる努力をしてきた。
その成果が認められた。
なのに嬉しくなかった。
わたしは深いところで、こう言われたかった。
のんびりでいいよ。
のんびりなあなたで、まるごとOKだよ。
「肌がきれいになって良かったね!」
と言われた時もそうだった。
なにかになったあなたは良くて、
なにかじゃないあなたは良くない。
そう言われた気がした。
どちらも自分なのに、
優劣をつけられるのは悲しい。
自分を変えようとする努力は、無駄じゃなかったけれど。
新しい自分を身につけても、消えて無くなりはしない。
のんびりは、自分自身なのだ。